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2017/11/07

園芸とは植物を育てて人を喜ばせること

前回に引き続きというかこれからもずっとかもしれませんが(笑)根源的なお話をしたいと思います。今日は「園芸」という言葉についてです。

そもそも「芸」とは何かという話にならざるを得ないのですが、あくまで私なりの考えでは、芸とは「長い時間をかけて到達した、人を喜ばせるための技能」ではないかと思います。最初は師匠などについて基本的なことを学ぶのでしょうが、あとは個人の努力や突き詰めた考えがにじみ出たもので、究極はその人にしかできない極みの世界のようなものだと思います。まねができず、言葉で伝えることすらできない極致まで到達すれば、それはまさに至高の芸なのだと思います。工芸・演芸・武芸などをイメージしていただくとわかりやすいと思います。

そこで「園芸」なのですが、これはその名の通り「園」の「芸」で、庭や畑などで植物を育て、その成果の花や実や枝ぶりなどで見る人を楽しませる、喜んでいただく行為だと思います。辞書によっては芸にはそもそも「植える」という意味があると書いているものもありますが、やはり私は
園芸は庭の芸だと思っています。
他の人より大きな花を咲かせたり、たくさんの実をつけたり、今までにない色の花を作り出したり、そうやって人を感動させるのです。


園芸の基本的なことは園芸書にも書いてありますが、そもそも土の質・気候・その年の天気などによって対応が変わってきますので、教科書通りにやってもたいしたものにはなりません。毎年植物を育てながら、ああすればよかったこうすればよかったと悩みながら植物の事を知り抜いて初めて、人を感動させるレベルにまで到達します。これはまさに芸と言えるでしょう。

しかし普通に家庭でお花を育てて楽しむのなら、そこまで極める必要もありません。しかしその基本を押さえておかないと、玄関にお花を植えても、家族や通りすがりの人を喜ばせることもできないでしょう。そもそも植えた自分が一番悲しくなってしまいます。
趣味の庭づくりが高じて、オープンガーデンとして自宅の庭を解放されるレベルまでいけばそれは紛れもなく芸ですが、よほどの植物好きでないと難しいかもしれません。しかし玄関の数鉢の寄せ鉢やベランダのプランターで育てた野菜でも人を喜ばせることはありますし、そうであればそれは立派に「芸」として成立しているといえます。

園芸とは、長年かけて培ったその人なりの植物を美しく育てる技能や心がけです。芸事ですから、すぐに上達するものでもありません。どうぞあわてず騒がず気長に植物と付き合って、少しずつ植物の気持ちがわかるようになって下さい。そうすればきっと植物はその技や気持ちにこたえてくれて、それを見た人に感動を与えてくれるでしょう。人が喜び自分が喜び、それが糧となってまた植物を育てる。その繰り返しが園芸の道だと思います。


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