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2017/11/11

明るさが足りないと葉っぱを落として耐え忍びます。。。

明るさが足りないと植物はどういう状態になるかのお話をします。

まず花鉢にしろ観葉植物にしろラン鉢にしろ、鉢植えは温室の中で生産されています。温室はビニールの場合もありますが、最近ではガラス温室が多いと思います。ガラス温室のほうが光の透過性がいいので、植物がよく育ちます。
そのうえで必要に応じて、寒冷紗という光の量を調節するフィルターのようなもので、光の量を調節しながら育てられています。その明るさはレースのカーテン越しより少し明るいかなというレベルではないでしょうか。元々はかなり明るい場所で育っているのです。

さて
光の量が少なくなると、まず植物は茎を長く伸ばし始めます。葉っぱの量はそのままで、葉っぱと葉っぱのあいだの間隔が長くなっていく感じです。結果としてひょろひょろとした見た目になってしまい、後に十分な明るさを与えても、いったん伸びた茎は縮むことはありませんので、見た目は悪いままで、茎は細くなり、安定も悪くなります。なるべく明るいところで育てるにこしたことはないですね。
これは植物に備わっている本能のようなもので、暗いと茎をのばせ!というホルモンが出て伸びるのだそうです。光を少しでも効率よく取り込むために、暗いところから脱出して明るいところで葉を作るための生存本能なのです。

ではもっと暗いところに置いてしまった場合はどうなるでしょうか。今までの明るさで作り出せていたでんぷんを作り出すことができなくなってしまうので、
ご飯の量が足りません。すると多くの植物は体の一部を削って少ないでんぷんでもバランスがとれるように調整します。具体的に言えば「葉っぱを落とす」という反応です。基本的には古い葉っぱや日当たりの悪い下の葉っぱから落ちていきます。

基本的に葉っぱは日当たりが悪いとまずは黄色くなり、そして葉っぱが茎から外れます。実はこの作用のおかげで葉っぱは効率よくすべての葉っぱが光合成できるようになっているのです。
しかしこの反応はあくまで緊急避難であり、ある程度暗い状況なら少し葉っぱが減ったところでバランスが取れるのですが、
もっと暗すぎる状態が続くと、暗い→葉っぱを落とす→生産量が減る→ますます葉っぱを落とすという悪循環に陥り
最後には葉っぱがなくなって枯れてしまうということになります。
植物にしてみれば、火山が噴火したか異常気象なのか、なんにせよそのうち晴れて新しい葉っぱを出せる時が来るだろうことを期待してその時まで耐え忍んでいるのですが、鉢植えにして人間が暗い状態を維持してしまえば、その期待もむなしく枯れてしまうということになります。。。

光が少ないことで起こる植物の反応に、人間は気づいてあげなければいけません。
植物は声を出して訴えることはできません。ぜひ葉っぱを落とすという声なき声をくみ取ってあげてください。


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