シクラメンの底面給水鉢の水やりは
冬場12月ごろは花やの店頭にはシクラメンがたくさん並びます。年間通して簡単な管理で半年近く花が咲き続けてくれる貴重な花の鉢植えです。冬場の寒い時期でも、ベゴニアやラン鉢でも2~3か月がいいところですから、まさに花鉢の王様かもしれません。近年は鉢の底に鉢皿のようなものがはめ込まれていて、その横に一か所水を入れる穴があって、そこから水を入れてためておけばいいというタイプのものです。もともとシクラメンは、球根植物なのですが、中心の葉っぱやつぼみがたくさん出ているところを濡らすと病気になりやすいという弱点があり、水やりは葉っぱをもち上げて株の中心を外して周辺の土の部分にやるのが正しいとされてきました。しかしシクラメンは葉っぱがあふれんばかりについていてやりにくく、またどうしても上から水をやってしまう方が多いことから、この底面給水鉢が早くから普及しました。
メリットは病気になりにくいこと以外にも、水をためておけるので水やりの頻度が少なくなること、鉢皿にたまった水を捨てる必要がないこと、といったメリットもあります。他にも生産者が鉢を育てる時の省力化や鉢が汚れにくいなど、商品が作りやすいというメリットもあります。
しかし最近ではシクラメンをラッピングして販売することがほとんどで、吸水口がペーパーでふさがれてしまうことから、かえって水やりがしにくく、結局昔と変わらず葉っぱをもち上げてみずやりをせざるを得ないという状況もあります。そのあたりの悩みはとりあえず置いといて、底面給水のポイントを解説します。
底面給水鉢の皿の部分を外しますと、だいたいは幅2㎝ぐらいのフェルトのような厚い布が鉢の底から垂れ下がっています。それが毛管現象で水を吸い上げる仕組みです。若い人は知らないでしょうが(笑)アルコールランプと同じ仕組みですね。
この仕組みの場合、ほとんど空気の入れ替えが起こりませんから、培養土には空気を保持する機能が高いものを使う必要があります。また苗を植え付けてから根が鉢に中にしっかり張るまでは底面からではなく土に水をやる必要があるでしょう。
私としては、底面給水鉢であっても、空気の入れ替えをするためにも、たまには土の上から水をやったほうがいいのかなと思っています。また底にたまった水を吸い上げることについては、それほど問題はないように思われます。土の上からしっかりと水をやって底まで水が出るようにし、その水を全部吸い上げて底にたまっていない状態になったらまたたっぷり水をやる、その繰り返しがいいのかもしれません。ただシクラメンは水切れを起こすと、バッサリと花と葉っぱが崩れてしまい、水をやってもきれいに復活しないことも多いです。ですので、鉢底の皿に常に水を張っておくというのでもいいと思います。このあたりは花との付き合い方によって自分に合った方法でいいのではないでしょうか。
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